
2022年4月1日に民法が変わり、高校生でも大人として扱われる場面が増えましたよね。
テレビやニュースで話題になっても、「なんとなく知っているけれど、詳しい理由はよくわからない」という方も多いかもしれませんね。
この記事では、「なんで18歳で成人になるの?」という素朴な疑問の答えから、その背景にある理由、そして実生活で何が変わるのかまで、やさしく解説していきます。
この記事を読めば、18歳という新しい節目の意味がスッキリわかり、これからどんなことに気をつけて行動すればいいのかが見えてくるはずです。
ぜひ、一緒に確認していきましょう。
世界の基準に合わせ若者の社会参加を促すため

そしてもうひとつの大きな理由は、世界的な基準に合わせるためなんですね。
日本では明治時代からずっと「20歳で成人」というルールが続いていました。
それが当たり前だったので、急に引き下げられると少し戸惑ってしまいますよね。
でも実は、世界の多くの国では、18歳を成年年齢とするのが主流と言われています。
また、選挙権が18歳に引き下げられたことも大きなきっかけになりました。
「18歳から国政の選挙に投票できるなら、法律上も大人として扱おう」という自然な流れが生まれたのですね。
つまり、若者の意見を社会に反映させ、より早く自立をサポートしようという前向きな目的があると考えられています。
どうして18歳が節目の年齢になったの?

主な理由は4つあると言われています。
① 選挙権の年齢と合わせるため
まず一つ目は、選挙権年齢との整合性を取るためです。2016年に公職選挙法が改正され、選挙で投票できる年齢が20歳から18歳に引き下げられたのを覚えていますでしょうか。
18歳で「国の未来を決める大切な権利」を持つのであれば、民法という法律の世界でも、大人として扱うのが自然だよね、という議論が進んだとされています。
国を動かす政治に参加できるなら、自分の人生の契約も自分で決められるはずという考え方や、高齢化社会の中で若者の声をより社会に反映させたいという背景があるんですね。
特に、高齢化が進む日本では、選挙で高齢者の意見が強く反映されやすい「シルバー民主主義」への懸念も指摘されています。
そのため、より早い段階から若者に政治や社会に関わりを持ってもらいたいという期待も込められているのです。
② 世界の主流が18歳だから
二つ目の理由は、グローバルな基準に合わせるためです。世界を見てみると、アメリカの多くの州や、イギリス、フランス、ドイツ、韓国など、先進国の多くが「18歳成人」を採用していると言われています。
OECD(経済協力開発機構)に加盟している国の中でも、18歳を成年としている国が圧倒的に多いんですね。
国際社会の中で活躍していく若者たちが、他の国の若者と同じように18歳から大人としての権利と責任を持てるようにしよう、という狙いもあるかもしれませんね。
③ 自己決定を促し自立をサポートするため
三つ目は、若者の自立を後押しするためです。18歳といえば、高校を卒業して就職したり、進学のために一人暮らしを始めたりする時期ですよね。
今までは親の同意がないとできなかった契約も、18歳から自分で行えるようになります。
「自分で決める」という経験を早くから積むことで、社会の一員としての自覚と責任感を育んでほしい、という期待が込められているのだと思います。
少しプレッシャーに感じるかもしれませんが、社会全体で若者の自立を応援している証拠とも言えますね。
④ 結婚年齢の男女差をなくす「男女平等」の観点
四つ目は、結婚できる年齢の基準を平等にするためです。以前の民法では、結婚できる年齢が女性は16歳から、男性は18歳からと違いがありました。
しかし、現代では「女性のほうが身体の発達が早い」といった昔の考え方は、男女の不平等を助長してしまうという声が強まりました。
そこで、成年年齢の引き下げに合わせて、男女ともに結婚できる年齢を18歳に統一し、ジェンダー平等の観点からも時代に合ったルールに見直されたという背景もあるんですよ。
18歳になると実生活で何が変わる?
では、実際に18歳になって親権から外れ、成年を迎えると、私たちの生活にどんな変化があるのでしょうか。具体的なケースをいくつかご紹介しますね。
生活の中でイメージしやすいものを3つピックアップしてみました。
スマホやクレジットカードの契約がひとりでできる
一番身近な変化は、契約ごとを自分ひとりで完結できるようになることです。例えば、自分名義のクレジットカードを作ったり、新しいスマートフォンの契約やローンを組むことも、親の同意書なしで可能になります。
ネットショッピングの支払いもスムーズになりますし、とても便利に感じますよね。
ただし、便利さの裏には「支払いの責任」もついてくるので、使いすぎには注意が必要かもしれませんね。
ひとり暮らしの部屋を借りることができる
進学や就職を機に、一人暮らしを始める方も多いと思います。いままではアパートを借りる賃貸契約にも親の同意が必要でしたが、18歳からは自分だけで契約を結ぶことができるようになります。
自分の理想の部屋を自分で探して契約できるのは、なんだかワクワクしますよね。
家賃を毎月しっかり支払うという責任を背負うことにはなりますが、大人への大きな一歩を実感できる瞬間だと思います。
10年有効のパスポートが作れる
海外旅行や留学に興味がある方には嬉しい変化かもしれませんね。未成年のうちは5年有効のパスポートしか作れませんでしたが、18歳からは大人と同じ10年有効のパスポートを申請できるようになります。
また、先ほどお話しした通り、男女ともに18歳から結婚できるようになるなど、人生の大きな決断も親の同意なしで行えるようになります。
【注意】お酒やタバコなどは20歳からのまま
ここでひとつ、とっても大切な注意点があります。18歳で成人になるとはいえ、お酒を飲んだり、タバコを吸ったりするのは、これまで通り20歳になるまで禁止されています。
また、競馬や競輪などの公営ギャンブルも20歳からです。
これは、若者の健康を守ったり、ギャンブル依存症を防いだりするためのルールとされています。
「成人したからお酒もOK!」と勘違いしてしまうと、思わぬトラブルになるかもしれませんので、ここだけはしっかり覚えておいてくださいね。
成人式はどうなるの?多くは20歳のまま開催
「18歳から大人になるなら、成人式も高校3年生でやるの?」と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は、法律が変わったあとも、多くの自治体ではこれまで通り「20歳」で式典を開催しています。
その大きな理由は、18歳という年齢が、大学受験や就職活動などでとても忙しい時期だからです。
また、お酒やタバコが解禁される20歳を「大人の大きな節目」としてお祝いしたい、という文化的な背景があるのも理由の一つとされています。
名前を「二十歳の集い」などに変えて開催する地域が多いので、自分たちの地域がどうなっているか、事前にチェックしておくと安心ですね。
権利が増える一方で「心の成熟」とのギャップも課題に
法的には18歳で大人として扱われるようになりましたが、精神的な成熟度や社会経験は人によって大きく違いますよね。「権利が増えるということは、それに伴って義務や責任も増える」という点が、現在の社会的な課題として指摘されています。
親の保護から離れて自分の人生を決められる自由がある反面、失敗したときの責任も自分自身で背負うことになります。
そのため、家庭や学校で、大人としての振る舞いや責任について話し合う機会を持つことがこれまで以上に大切になっています。
トラブルを防ぐために今すぐできること
親の同意がなくても契約できるということは、自分の判断がすべて自分に返ってくるということですよね。これまで未成年のうちは「親の同意がない契約は取り消せる」という強力なルールに守られていました。
でも、18歳になって大人として扱われると、未成年者取消権が使えなくなるため、簡単に契約をなかったことにはできなくなってしまいます。
悪質な商法や高額なサブスク契約など、若者を狙ったトラブルが増える懸念から、行政や金融機関なども18・19歳への注意喚起を強化しています。
そこで、トラブルに巻き込まれないために、今からできる対策や行動をまとめてみました。
ぜひ、今日から少しずつ意識してみてくださいね。
- お金や契約の仕組みについて学んでおく(契約書にサインする前に内容を読む習慣をつける)
- クレジットカードのリスクを知る(リボ払いの手数料や、分割払いの仕組みなどを正しく理解する)
- サブスクリプションの解約方法を確認する(無料期間が終わると自動で有料になるサービスには注意する)
- 家族と日頃からお金の相談をする(一人で抱え込まず、迷ったときは周りの大人に意見を聞く)
- 消費者ホットライン「188(いやや)」を覚えておく(もしトラブルに遭ったら、すぐに専門機関へ相談する)
知識は自分を守る最強の盾になります。
高校の授業でも金融教育が始まっていますが、ご家庭でもニュースを見ながら話し合ってみるのも良いかもしれませんね。
18歳成人の意味を理解して一歩を踏み出そう
ここまで、「なんで18歳?」という疑問から、その背景や実生活での変化、そしてトラブルを防ぐための対策まで一緒に見てきました。少し情報が多かったかもしれないので、最後に大切なポイントを振り返っておきましょう。
- 成年年齢が18歳になった一番の理由は、世界基準に合わせ、若者の社会参加を促すため
- 選挙権年齢との統一や、結婚年齢の男女平等を目指す背景もあった
- スマホや部屋の契約、クレジットカード作成やローン契約がひとりでできるようになる
- 成人式は、受験や就職への配慮からこれまで通り「20歳」で開催する地域が多い
- ただし、飲酒・喫煙・公営ギャンブルは20歳からのまま
- 契約の取り消しができなくなるため、契約やお金の知識を身につけることが重要
- 精神的な成熟とのギャップがあるため、大人としての責任について周囲と話し合うことが大切
法律が変わったことで、高校3年生のタイミングで「成人」を迎える方が増えました。
少し複雑に感じるかもしれませんが、社会全体が若者の自立を信じて、権利を認めてくれた結果と言えますね。
自分の人生を自分で決める楽しさを
「18歳から大人になる」と聞くと、責任ばかりが重くなって少し不安に感じる方もいるかもしれませんね。私たちも初めての契約や、大きなお金を扱うときはドキドキしたものです。
不安に思うのは、あなたが物事を真剣に考えている証拠なんですよ。
でも、自分で選んで決められることが増えるというのは、自分の思い描く人生をより自由に作っていけるということでもあります。
どんなスマホを使うか、どこに住むか、どんなクレジットカードを持つか。
そのひとつひとつの選択が、あなたらしい毎日を作っていくはずです。
困ったときや迷ったときは、ひとりで悩まずに家族や相談窓口を頼って大丈夫です。
大人になるって、実は「上手に周りに頼れるようになること」なのかもしれませんね。
新しい一歩を踏み出すあなたを、心から応援しています。